状態 | 完成 |
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最終更新日 | 2015年08月30日 |
ページ数 | PDF:8ページ |
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横光利一の短篇小説『高架線』は昭和五(一九三〇)年二月、『中央公論』に発表された。建築中の高架線下の空間に生まれた、多くの浮浪人たちが集う「洞穴」を舞台に、元浮浪人で夜警の仕事で周辺を見回る高助の哀れな死を描くこの小説は、先行する言説においては、余り言及されることのなかったテクストである。以下試みるのは『高架線』の独立した論考であり、テクストの細部にフォーカスして小説世界を緻密に読解する。ただし断っておけば、本稿は決定的な『高架線』論というよりも論のためのメモを集合させた感が強い。「覚書」と題する所以である。
【目次】
◇『高架線』先行研究
◇「羽根」のない主人公
◇馬から鉄道へ
◇上下と動不動
◇「喘息」で繋がる/が繋がる
◇『蟹工船』から『高架線』へ
奥付 |
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