このような「仕事中」の熱中症による死亡事故は、この5年間でなんと124人にのぼっているわけですね(2014年までの5年間)。でも、同じこの日本列島に住んで、この酷暑の中にあっても、熱中症になる人と、そうでない人がいるということ。しかももしそうなっても「軽症で終わる人と重症になってしまう人」がいる。……それによれば、うち48人(39%)は、「糖尿病」や高血圧などの持病を抱えていた、と言います。たとえば岐阜県のトラック運転手男性(当時71)は、2013年7月、荷下ろし後に意識がもうろうとし、その4日後に死亡したのですが、その男性には「糖尿の傾向」があったと言うわけですね。今回の熱中症で死亡したかたの中に、糖尿病のかたが多いというのは、じつは、ふだん糖類を体に入れていると脱水状態になるからなんです。人類の歴史で体験したこともないほど多量の砂糖が、体に多く入ってくれば、体は驚きます。本書では家庭でできる「経口補水液」の作りかたも、少しだけ載せましたが、どうぞ参考になさって下さい。この山田博士流「時事呆談」は、一生、その日から役立つ内容ばかりです。今後もどんどん執筆してゆきますので、ご家族でご覧下さい。お元気で!
★目次★ |
(第1章)この暑さで、「仕事中」の熱中症による死亡事故がグン増えているとか…… |
(第2章)なぜ、熱中症で「亡くなる人」と、そうでない人がいるんだろう …… |
(第3章)「難病・慢性疾患患者支援自販機」なんて、いったいこれなに? |
(第4章)熱中症で死亡したかたの中に、「糖尿病のかたが多い」というのは、じつは、ふだん糖類を体に入れていると脱水状態になるから…… |
(第5章)家庭でできる「経口補水液」の作りかた…… |
(最後にひとこと) |