「きみにとどくまで」六部作の第六部。完結巻。
携帯電話もメールもない時代。
浅倉ヒカルは隅田川に近い都立高校に入学した春、無愛想でネクラの颯士、黒帯だが女好きの勇斗、律儀な優等生祐輔、砂糖菓子のようなあかね、スパイシーな美少女麻耶に出会う。
演劇部と軽音楽部を掛け持ちし、明るく快活な毎日を送るヒカルにそれぞれの想いを寄せる隣人と先輩。
賑やかに、楽しく、そして少し切ない高校時代を過ごした卒業後――主人公浅倉ヒカルを巡り恋愛や夢に悩みながら成長していくカメラマンとピアニスト、ふたりの青年。
矛盾、葛藤を繰り返し人間の中で磨かれる心、生きる力を持つまでを描いた90年代の学園青春物語。
――【きみにとどくまで】六部作――
第一部 Vivace(ビヴァーチェ)恋も部活も快活に。高校編。
第二部 Dolce(ドルチェ)卒業――。そして目覚め、甘く、柔らかく。
第三部 Adagio(アダージォ)ゆるやかに流れる旋律と近づく気配。
第四部 Gracile(グラーチレ)めぐりめぐってたどり着く場所。
第五部 Fermata(フェルマータ)こんなひとやすみも有り。
第六部 Felice(フェリーチェ)幸せのカタチ。完結。