状態 | 完成 |
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最終更新日 | 2012年11月01日 |
ページ数 | PDF:17ページ |
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宗教とは阿片である。マルクスの極めて有名なこの標語に従うように、マルクス主義作家小林多喜二は評論と創作の中で制度化された宗教を厳しく批判している。しかし、そもそも多喜二の初期テクストにはマルクス主義的な啓蒙や知の問題では解消されない、信じることのテーマ(信疑の枠組み)が表出している。とりわけ、同じ毎日を繰り返すことの苦しみを表現した「循環小数」という多喜二の発想と結びつき、信じることは個々人の救いとなる。一種宗教的な多喜二原像を後の宗教批判と対照に読解していく。
序、知っていることと信じていること |
一、多喜二の「狂信」を遡行する |
二、小林多喜二の宗教批判 |
三、「循環小数」論 |
四、信じることの自己創出 |
五、「循環小数」から「最後の風景」へ |
註 |
奥付 |
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