アマルガムの環境――有島武郎の「ミリウ」論――

アマルガムの環境――有島武郎の「ミリウ」論――

状態 完成
最終更新日 2016年06月12日
ページ数 PDF:14ページ
ダウンロード PDF形式でダウンロード EPUB形式でダウンロード
Kindleで読む New  ※要設定 設定方法はこちら
内容紹介

初期グローバリゼーションを実感していた和辻哲郎と有島武郎。その対比から、有島の「ミリウ」(環境)概念を検討する。とりわけ、大正九(1920)年、美術鑑賞の理想的方法の問題とともに芸術作品に刻まれた風土性をめぐって、英文学者の本間久雄と論戦された、美術鑑賞論争を詳しく読む。「ミリウ」概念はその過程でより洗練されていったように見えるからだ。そして、有島の「ミリウ」論を踏まえた上で、論争と同時並行的に執筆された『惜みなく愛は奪ふ』の、「私」と「個性」という、主体分節構造を読み直す。

【目次】
一、「世界はやがて一つのミリウに包れるに至るでせう」
二、「美術鑑賞の方法に就て」精読
三、「美術鑑賞の方法について再び」精読
四、「再び本間久雄氏に」精読
五、論争以後


【略年譜】
大正8(1919)年 有島「和辻兄に」、『読売新聞』(2月)。和辻『古寺巡礼』(5月)。
大正9(1920)年 有島武郎と本間久雄の半年に及ぶ芸術鑑賞論争。有島『惜みなく愛は奪ふ』(6月)。
大正10(1921)年 和辻「原始基督教の文化史的意義」、『思想』(10月~)。
大正11(1922)年 有島「宣言一つ」、『改造』(1月)。

目次
一、「世界はやがて一つのミリウに包れるに至るでせう」
二、「美術鑑賞の方法に就て」精読
三、「美術鑑賞の方法について再び」精読
四、「再び本間久雄氏に」精読
五、論争以後
奥付
奥付