建築家の檻 11

建築家の檻 11

状態 完成
最終更新日 2015年08月16日
ページ数 PDF:16ページ
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内容紹介

丹下会長と小夜子のいる奥座敷に連れられた羽木務。
しかし、その自伝のためのヒアリングの途中で、
会長の微妙な過去のタブーに触れ、
酒に睡眠薬をもられてしまう。
ふと目覚めた彼は、鷲巣数光の設計した
丹下建設本社内部の奇妙なラビリンスを彷徨い歩く…。

かつて戦前戦中における満州の阿片人脈にも通じる
老いたゼネコン社長の自分史制作をサポートする
ことになったフリーライターの羽木務。
その会社は、小さな独裁国家のような息苦しさで、
本社社屋は「父親殺しの建築家」として、世間から葬り去られた鷲巣数光の設計による奇怪な迷宮であった。取材を進めるうちに羽木は、丹下建設の贈収賄疑惑にも巻き込まれることになる。
 ――人間にとって、建築とは何か。
主人公は、神と世界への疑惑を抱えた自称"グノーシス派"の建築家の作品に、奇妙に引き寄せられる。
創造とは、権力意志の変容としての"呪われた業"であり、すべての芸術は、悪しきデミウルゴスによる幻影、イリュージョンなのか。
「檻」であり、ミクロコスモスであり、自己探求と解放への装置でもある〈建築〉をめぐる純文学ミステリー。
 
過去の雑誌掲載作品『小説海越』(1998)に、一部手を入れて連載します。
(連載全17章/各章ごとに随時Up)

             Grasshouse/ 草原克芳

目次
迷宮の中で見る幻――ミノタウロスとデミウルゴスの絡み合い