盂蘭盆

盂蘭盆

販売価格:110円 (税込)
状態 完成
最終更新日 2016年12月10日
ページ数 PDF:15ページ
内容紹介

秀治は77歳を迎え、最近足に痺れを感じている。妻の朝子はそんな秀治の様子を見て、病院での精密検査を受診することを懇願する。朝子に再三促され、ようやく重い腰を上げて、精密検査を受診する。その結果は2週間後に出る。
お盆の時期に、息子の誠が家族を引き連れ、秀治と朝子のいる実家に帰省してくる。
誠一家は、少し早い夏休みを取り、北海道旅行を愉しんできた。もっとも印象的であった旅行の想い出は、「網走刑務所」を訪問した際の、脱獄犯伝説であった。その話をしていると、秀治は脱獄犯の実名を口走る。その昔、秀治が勤めていた更生福祉施設にて、その脱獄犯を預かったことがあるというのだ。それは、誠の祖父銀蔵の若き頃の志にまで遡る話であった。
誠は、幼き頃に祖父銀蔵宅の宴会の席で、孫たちにコインの掴み取りをさせていた憧憬を想い出す。
盂蘭盆とは墓前で亡き祖先の想い出に浸れる佳き日である。

目次
あらすじ
目次
第一章
第二章
第三章
第四章
著者紹介
奥付
奥付