「わたしは、青くどこまでも透明さを増していく恋人に、何度も何度も同じ言葉を、気がつくとくり返していた。―あした、会いましょう―あした、会いましょう―……あした、目が覚めると、いつものようにまた永遠に来ない『あのあした』に、約束は葬られているのだろう。あしたを葬った恋人の恋人であろうとしたわたしは、きのうの夢の続きであるあしたをくり返すために、忘れては思い出そうとする……」
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