「円周率」という、せいぜい「3.14」位の精度であれば、円に内接あるいは外接する正多角形を用いて、手計算で求めることができた。これは、江戸時代の和算家たちも、正多角形という道具を用いて、円周率を求めた結果だった。しかし、手計算である以上、それには限界があった。ドイツのルドルフは、その手法で生涯をかけて円周率を求めたのである。
円周率を求めるために、新しい道具は、ニュートンやライプニッツの微積分の発見によって大きく改造された。その後、実験的確率を用いた方法や、インドの天才ラマヌジャンの登場によって、円周率の歴史は書き換えられた。円周率という、他愛のない、小学校高学年なら誰でも知っているものが、数学道具の発明によって、より精度が高い円周率の登場になり、しかも手計算からコンピュータの発明によって上記のような空前の精度で求められるようになった。
0章 小学校・・・円周率の定義 |
1章 東京大学の入試問題を解こう |
2章 50年前の・・・教科書に載っていた |
3章 逆三角関数 を用いて、円周率πを求める |
4章 ゼーター関数とベルヌーイ数・フーリエ級数からの円周率 |
5章 実験的確率からの円周率 |
6章 理由がわからないが、円周率が求まる公式 |
7章 πに関するその他の公式 |
奥付 |
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