「あなたが今話されたことをきちんと実行すれば、僧侶として 私が望む力を神は授けてくださるのでしょうか?」
「どんな力のことを言っているのですか?」薔薇彩が訊いた。
「奇跡を起こす力です」
「その目的は何ですか?自分のためですか、それとも社会のためですか?」
「・・・」僧侶Nは聖者薔薇彩の質問に答えられずに黙っていた。薔薇彩は、僧侶が望むものはわかっているが、僧侶自身がはっきりと目的について考える必要があると言った。
第十一話 日本人僧侶と尼僧の告白 & 第十二話 堕ちてゆく人々 |