水戸の烈公と大塩平八郎を結びつけたのは、同志の由ではなく、特定の人格ではなかったでしょうか。日本人を奮い立たせ、明治への流れを作った「知行合一」の群像は、ことごとくその人格の前で磁力を帯び、各地に散っていきました。が、幕末最大の人間交差点に立つ謎に満ちた人物・藤田東湖の人格的迫力には、思いのほか、素朴な理由があったのです。
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