福祉のひろば2014年10月号

福祉のひろば2014年10月号

販売価格:440円 (税込)
状態 完成
最終更新日 2014年09月25日
ページ数 PDF:88ページ
内容紹介

特集 

だれのため 何のための社会福祉法人制度検討?

 いまから10年ほど前、故・真田是(さなだなおし)さん(当時、総合社会福祉研究所理事長)は、「新しい段階での福祉研究の方向性」を提起しました。

真田さんは、「改憲」のうごきについて、「戦後改革と一口に言われたものを清算しきって、社会と国家の大勢をそれとは逆のものへとつくりあげていく。(中略)いまや政治だけでなくあらゆる分野をつくりかえようというぐあいに目指されている」とのべ、今は「国民とは別建ての国家というものをどうやって国民の間に浸透させるか」という試みが多方面から行われている、と指摘。また、自由を語っても平等を語らない、「『平等原理の全面放棄』ともいうべき動き」があるとも。
そして、憲法を、権力をしばりあげるものではなく、逆に国民を義務でしばりあげるものに変えていこうというのが改憲構想であるとし、社会保障制度審議会の「九五勧告」で提起された「国民の連帯」という「社会保障の理念」は、「国民が社会保障・社会福祉を支える義務があるといっているのと同じ」と危惧をのべられました(『夜明け前の道をゆく 最後のメッセージ 真田 是』より)。

 いま、国が進めようとしている社会福祉事業や社会福祉法人の在り方検討会などのねらいはどこにあるのか、真田さんが指摘されたことを踏まえながら、“いま”を考えてみたいと思います。