状態 | 完成 |
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最終更新日 | 2014年07月28日 |
ページ数 | PDF:4ページ |
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戦争が終わったとき、わたしは海軍の通信兵だったが、呆然とした。たしかに勝ち目のない戦争と噂には聞いていたが、実際に終戦になったときの自分の立ち居振る舞いなど、考える余裕はない。基地でしばらくぼんやりしていたが、旅立つ時がやってきた。わたしは青森行きの列車に乗る。車両には思いがけない光景が展開していた。それは敗戦にもめげず、逞しく立ち上がろうとする、紅蓮のマグマのような復興のエネルギーであった。