状態 | 完成 |
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最終更新日 | 2015年02月07日 |
ページ数 | PDF:36ページ |
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大火で焼け出された人々の中で、浪人らしき侍が焼け跡の中で、焼け残った木材を拾い集めた。火事場泥棒ではない。侍は、焼けた家の人にお金を渡していた。
昨日の火事で、多くの府民が、家も家族も財産も失った。お救い小屋で、握り飯と汁をもらいに多くの人々たちが並んでいた。
侍は、それを見過ごし、空き地に集めた木材を持っていき、何やら組み立てていた。
「やっとできた。」
安堵の色を浮かべた。出来上がったのは、担ぎの屋台であった。
翌日から、侍は寝食忘れるかのように働きつめた。
そして、一年が過ぎ、時は、文化の時代。
侍は、町人姿となり、浅草金竜山門前に、小さいながらも一膳飯屋‘四文屋’の主人となっていた。
名は、銀之助。浅草界隈で、銀之助の素性を知る者はだれ一人としていない。
その店に絡んでいろいろな事件が起こるが、銀之助たちが、義理と人情を持って、スカッと解決する話である。
逃げてきた娘 |