状態 | 完成 |
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最終更新日 | 2013年12月07日 |
ページ数 | PDF:5ページ |
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非通知設定で電話をかけてきて、出ると、切る。いつもそう。ああ、またか、F子か、とうんざりする。F子は、私の古い友だちで、入院中に知り合った。F子は、統合失調症と言われていたが、どこが統合失調症か?それらしいところはまったくなかった。妻子ある人にプロポーズしたら、おかしいと入院させられたのだそうだ。統合失調症の薬は一生飲むことになっている。病気ではない彼女は、この薬のためにおかしくなっているようだった。退院後、結婚した彼女は、子育てが大変で、死にたい、と愚痴をこぼした。そして、私の妹が音楽評論家で、幼い娘を保育所に預けて働いていると言うと、子どもを預けて働くなんて、と妹を攻撃した。編集者になりたい彼女は、仕事のある妹がうらやましくて、誹謗中傷するのだ。私は老親の介護をしなければならなくなって、彼女と文通している時間はなく、一度文通を打ち切った。その後、また彼女は手紙をよこし……。
影 |