万年の孤独と愛

万年の孤独と愛

販売価格:429円 (税込)
状態 完成
最終更新日 2017年10月21日
ページ数 PDF:39ページ
内容紹介

⭐️コスモス文学賞入賞作品⭐️
朝、母が倒れたと義理の姉から電話が入った。豊は福島に向かった。押上の会社に寄り、郷里に。スカイツリーが屹立していた。郡山の駅から電話をかけると、母が亡くなったのを知った。母の回想をしながら、ついに豊は実家の玄関の前に立った。

 父と長男の確執がひどかった。母はある事件をきっかけにうつ病になり、兄が義理の姉の実家に行ってしまった。
豊は兄が家出した話を聞いた。父から福島に来てくれという。会社で少し仕事をし、押上駅に歩いた。スカイツリーは着々と伸びつつあった。実家に帰り母を激励した。家族で母のうつ病の原因やお金の問題でもめたが、母がうつ病を治すということで話はひとまず終わった。
会社で手紙を福島の家族に毎日書いた。電話もした。元旦の日、母は出て行った孫に逢えた嬉しさを電話してきた。四月にゴーデンウィークに帰郷できないかと兄貴が電話で言う。豊は忙しくていけなかった。母のうつ病は悪化し、そしてついに自らの命を絶ったのである。

 実家に帰ると葬儀の準備が始まっていた。そこで母が自殺したことを豊は初めて知った。妻を迎えに駅に行く。母の友人が同乗した時、母の老人会での活動を聞いた。駅で法子と息子を迎えて自殺の話をした。実家に戻ると母の遺体の前で法子は号泣した・・・・・・。

目次
福島の母倒れる
親子の確執と別れ、冬子の鬱病
鬱病治してスカイツリーに登りたい
死にたいと自らの命を絶つ
希望の未来につなぐ火種
一人ひとりに決められた寿命
母の夢を代わって実行するという誓い
東京スカイツリーは記念碑
 孤独の中の深い愛は和解を導く
二〇二二年六月のある晴れた日
奥付
奥付