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日本橋の問屋街で、ファッション雑誌の会社を経営する外山社長と、常務の稲見沙織が仕事に奮闘していた。仕事は問屋街のファッション情報を、全国のブティック、洋品店、化粧品店などに発信していく仕事だ。
外山は10年前に交通事故を起こし、相手の子供が植物人間になっていたが、最近亡くなり、無事和解し結婚できる状態になった。
この事故が原因で稲見沙織との婚約を断り深く傷つけている。また、外山は過去に母に捨てられたことがあったので、女性の愛情というものが信じられないことも婚約破棄の原因だった。
ある日、外山は運命的な出会いにより夏川りさと恋に落ちる。
祭の時に公園へ行ってデート。川を見つめながら心の深いつながりを感じた。しかし、外山は心の奥底で母親に対するトラウマで女性への不信に覆われる。
父が危篤の時、母親は捨てたのではなくて、浮気をした父に復讐するために、外山を置いて行ったことを知る。本当は外山を愛していた母。女性の愛を信じて夏川りさを受け入れるようになる。
夏川りさは理事長である父親に、外山との交際を大反対される。理事長は業界の大手アパレルメーカーの御曹司との結婚の話を強制的に進める。
しかも、外山は交通事故を起こした時に結婚を破棄していたが、ずっと結婚しないで待っていた稲見沙織が一番大事な人だと思い、受け入れようとする。
外山が邪魔だから、理事長は某出版社に依頼して新しい問屋街のファッション誌を作る動きが始まった。そのことによって会社の経営が成り立たない。窮地に陥って外山は別れることにした。
しかし、一向に改善しない現状に、理事長が仕向けた編集長に逢い直談判、不思議なほど簡単に受け入れてくれた。それは、事情を知った夏川りさが、やはり直談判に来たからである。その話を聞いた時、外山は初めて彼女の本気の心を知った・・・・・・。
プロローグ |
植物人間となった少年 |
外山と沙織と贖罪の十年 |
りさと密室でのときめきの出逢い |
海と太陽に遭遇したような奇跡 |
待つことを始めた中年の自分 |
赤は恋のエネルギー |
目を覚まして!幸せは、もっと高いところに |
母への恋慕、父への憎悪 |
娘は父にとって会社の金蔓 |
沙織を不幸にできない負い目 |
奇跡の出逢いからやがて別れに |
本当に愛しているのは誰? |
地球上の幸せを俯瞰する女神のような沙織 |
重い足かせのような運命が変わっていく |
エピローグ 二〇三〇年に母から届いた手紙 |
奥付 |
奥付 |