3か月以上治療した線維筋痛症(FM)およびその不完全型である慢性広範痛症(CWP)や慢性局所痛症(CRP)の治療成績を脱落例を含めて比較した。初診時の痛みを100として現時点の痛みは初診時の何%であるかを尋ねた。CWP患者またはCRP患者は33人(女性26人、男性7人)であり年齢は14—81歳(平均52.1±17.6歳)であった。治療期間は3.5-19か月(平均10.5か月)であった。治癒0人、30%以下(著効)14人(42.4%)、31-50%6人(18.2%)、51-70%6人(18.2%)、71-90%4人(12.1%)、90%以上(不変・悪化)3人(9.1%)であった。FM患者は7人(女性6人、男性1人)であり年齢は25—51歳(平均40.3±8.6歳)であった。治療期間は3.5-6か月(平均4.7か月)であった。治癒0人、30%以下(著効)2人(28.6%)、31-50%1人(14.2%)、51-70%0人、71-90%2人(28.6%)、90%以上(不変・悪化)2人(28.6%)であった。FM患者の数が少ないため、統計的な解析はできないがFMの不完全型の方が治療成績がよい傾向であった。