2007年4月から2013年2月18日までに廿日市記念病院を初診し、6月30日の時点で3か月以上治療を行った線維筋痛症(FM)やその不完全型である慢性広範痛症(CWP)や慢性局所痛症(CRP)患者の治療成績を調べた。初診時の何%の痛みであるのかを口頭で調べた。脱落例はカルテから筆者が判断した。FMの不完全型であるCWP患者またはCRP患者は96人(女性75人)であり年齢は14—81歳(平均53.4±16.0歳)であった。治療期間は3.5-60か月(18.0±13.1か月)であった。治癒12人(12.5%)、30%以下(著効)28人(29.2%)、31-50%14人(14.6%)、51-70%8人(8.3%)、71-90%8人(8.3%)、90%以上(不変・悪化)26人(27.1%)であった。FM患者は43人(女性38人)であり年齢は16—80歳(平均43.3±13.5歳)であった。治療期間は3-73.5か月(27.4±21.3か月)であった。治癒2人(4.7%)、30%以下(著効)14人(32.6%)、31-50%7人(16.3%)、51-70%4人(9.3%)、71-90%5人(11.6%)、90%以上(不変・悪化)11人(25.6%)であった。有意差はないがCWPやCRPの方が治療成績がよい傾向であった。