01 「遊戯三昧」…茨城県の画家・小川芋銭が出会った牛久沼の河童たち。明治後期の世相を背景に、人間と河童の世界を描く。
02 「空のかなたへ」…明治時代後期、大空を飛ぶことを、空を飛ぶための飛行器を作ることを本気で夢見た人・二宮忠八の半生を描く。
03 「ある警察署長の話」…大正12年9月1日―首都圏を関東大震災が襲った。近代日本に直撃した未曾有の非常事態。そんな最中、在日朝鮮人が暴動を起こすというデマが広がった。横濱でも朝鮮人殺害の動きが。警察署に押しかける暴徒化した集団の前に、鶴見署長・大川常吉が立ちはだかった。
04 「SEMPO」… 第二次世界大戦、アドルフ=ヒトラー率いるナチスドイツは、その勢いとどまるところを知らず。ソ連・スターリンとも手を組み、欧州各国は次々に侵略されてゆく。そんな中、リトアニアへ家族とともに赴任した日本の外交官・杉原千畝。彼を頼ってポーランドなどから逃げ出してきたユダヤ人の亡命者たち。彼らが生き延びるための最後の頼みは日本への旅行許可査証。相反する彼らの命と自らの立場、そして外交官としての重責。杉原千畝は、外交官として、日本人として、そして人間として、最後の決断をする。
05 「餓島からの手紙」…ある日、ひとりの大学生がアジア太平洋戦争・ガダルカナル戦線に紛れ込んだ。そこで出会ったのは、故郷に家族を残した普通の人々。はたしてこれは夢なのか、それとも…。
06 「真夏の楽園」…日本から2,500kmも離れた太平洋の楽園・サイパン島。あるアイドルがイメージビデオの撮影のため、この観光地へやってくる。彼女は、かつてこの島が、旧日本帝国軍が絶対防衛線を死守すべく、アメリカ軍や連合軍に必死の抵抗を続けていた激戦の島だとは知るすべもない。サイパン島の激戦は、多くの一般市民をも巻き込んで行くことになり…。
遊戯三昧 |
空のかなたへ |
ある警察署長の話 |
SEMPO 前編 亡命者たち |
SEMPO 中編 決断のとき |
SEMPO 後編 いつの日か |
餓島からの手紙 |
真夏の楽園 |