状態 | 完成 |
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最終更新日 | 2013年05月20日 |
ページ数 | PDF:88ページ |
特集 少年更生と福祉 《社会包摂への挑戦》
『犯罪白書──少年・若年犯罪者の実態と再犯防止』(2011年版)は、少年院出院者を対象に、出院後の刑事処分の有無に関する追跡調査(2004年1月~3月の間に全国の少年院を出院した、出院時18歳・19歳の者644人が対象。男子94.1%、女子5.9%。調査内容は、出院後の犯行の有無及びその状況)を行い、少年院出院者の犯罪の実態、その要因と特徴、非行少年・若年者に対する意識調査、内的意識の特徴を分析し、少年・若年犯罪者の処遇の充実に向けた展望を試みた、としています(白書全文は法務省のホームページから閲覧できます)。
「少年期から若年期への移行時期は、特に少年時に非行歴のある者にとっては再非行・再犯に陥りやすい時期でもある。非行少年のうち保護観察を受けていた者は、原則として20歳となり、保護観察期間を終了し、その後の数年間は特に犯罪のリスクが高くなる。そのため、処遇が終了するまでの間に問題性の解消と就労等の生活基盤の安定を図り、社会的自立を迎えられる環境を整えるべく指導に当たるとともに、処遇の枠組みから離れた際にも、地域社会の中で適切なサポートが受けられるようにする必要がある」と白書は指摘しています。
今回の特集では、現実の更生現場、福祉現場で働く人たちの生の声を伺い、少年たちが自らの努力だけでは背負いきれない荷物にいかに多くの関係者が向き合っているか、苦悩しているかを発信し、社会問題としての少年更生を考えたい。