福祉のひろば 2012年7月号 【特集】地域に生きるひとり暮らし高齢者の現実、そして動き始めた自治体

福祉のひろば 2012年7月号 【特集】地域に生きるひとり暮らし高齢者の現実、そして動き始めた自治体

販売価格:440円 (税込)
状態 完成
最終更新日 2013年05月18日
ページ数 PDF:88ページ
内容紹介

【特集】地域に生きるひとり暮らし高齢者の現実、そして動き始めた自治体

生活保護利用者への異常なバッシングの本質は、国民に向けた攻撃であることを見逃してはならない。前号(6月号)の特集「生活保護利用者の『人としての生活』保障を考える」には、「この間の生活保護バッシングのねらいや背景が読みとれた」という感想が多くの読者から寄せられた。冷静に今の動きを見ている人たちも少なくない。

しかし、あれだけテレビなどで取り上げられると、「福祉に"お世話になる" ことは恥ずかしいことだ」と洗脳されてしまう。ほんの一部の不正受給をことさら取り上げ、多くの生活保護利用者への抑圧と国民全体への抑制を行い、「待ってました」とばかりに、厚労省からは家族の扶養義務規定の強化を法改正で行うという意向まで飛びだす始末だ。憲法25条の人としての生きる権利や生活する権利が排除されている。

法人税減税と高額所得者優遇を進めてきた人たちを追及してこそ、マスコミの値打ちがあると言え、バッシングの矛先が違う。「グローバル化だ」と「海外転出」で国民に脅しをかけ、法人税減税・高額所得者優遇を進める政権、それを崩れないように支える「維新」の役割もそこにあるのだと必死に応援しているマスコミの姿こそ滑稽である。

国民の生活と健康が脅かされ続けている今日、特集ではまず、東京都港区の高齢者福祉の実践に注目した。明治学院大学の河合克義さん(本誌編集委員)に加わっていただき、政策主体である行政が、ひとり暮らし高齢者の生活実態を社会問題としてとらえ、具体的な解決への道を歩みだした動きを関係者に報告していただいた。申請行為そのものの排除が横行する中で、行政が動き始めることの意味や現時点での位置は大きい。