状態 | 完成 |
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最終更新日 | 2013年05月18日 |
ページ数 | PDF:88ページ |
【特集】生活保護利用者の「人としての生活」保障を考える
貧困と孤立の深まりと広がりは、さまざまな深刻な事態を呈しています。障害を持つ子と高齢の母親の2人暮らし、そこで母親の急病死、残された子が餓死。高齢姉妹暮らしの餓死事件。このような事例の報道は絶えることがありません。少し古いデータ(2006年)ですが、東京都23区の孤独死は、男女合わせて1年間で3,395人、毎日10人前後。死後、発見されるまでの平均日数は、男性12日、女性6.5日です(東京都監察医務院「東京都23区における孤独死の実態」2010年発行より)。経済的貧困と関係の貧困が結びつきを強めています。貧困で失った社会関係を取り戻すことは容易ではありません。
今号では、生活保護利用の実態とその背景を考えながら、失った社会関係の修復や新たな人としての関係づくりから社会で生きることに踏み出せる力を育む活動などを紹介します。4月に行ったシンポジウムの内容を掲載するものです。
なお、当日の参加者の一人、福住節子さん(大学非常勤講師)より感想を寄せていただきました。紹介して、本題に入ります。
今回の「シンポジウム」では、3人の報告者の方々、また質問やコメントをされた方々の発言を通して、多くの気づきや学びの機会を得させていただくとともに、私自身の課題をあらためて確認することができました。