福祉のひろば 2012年4月号 【特集】診療報酬・介護報酬の同時改定は、現場にどう影響するか

福祉のひろば 2012年4月号 【特集】診療報酬・介護報酬の同時改定は、現場にどう影響するか

販売価格:440円 (税込)
状態 完成
最終更新日 2013年05月18日
ページ数 PDF:88ページ
内容紹介

【特集】診療報酬・介護報酬の同時改定は、現場にどう影響するか
(共通した背景と、それぞれの課題について言及する)

野田政権が財界から「ぶれずに貫徹しろ」と言われた「社会保障・税一体改革」(案)。その先行として位置づけた、6年に一度巡ってくる診療報酬と介護報酬の同時改定。それは、社会保障制度改変へ舵を切る手段として位置づけられ、これまでも事業者を含め国民に大きな影響を与えてきました。  そのキーワードは「施設から在宅へ」「選択できる医療・介護」等でした。しかし現実には、在宅で受け皿がなくても病院から地域へ戻し(追い出し)、在院日数の縮小(入院期間を短縮)、外来回数の縮小(効率のよい医療という名目で複数科受診を抑制)や在宅誘導策等が目白押し。介護は、施設利用待機者を放置したまま、施設入所抑制と要介護度規制等で利用抑制・利用制限を持ち込み、事業者には利用時間の制限や拘束を行い、経済的手段を用いて、1兆2000億円の年間利用を抑制するとしています。その手段の柱が同時改定なのです。

社会保障の合算制度の導入は、医療・介護・保育等の利用状況を合算し、「あなたはこれだけ使っていますよ」という精神的な圧力をかけて、実質的な抑制へとつなげます。この手段は、事業者、利用者、そして自治体の分断装置と化していきます。事業者(職員)は、利用者の状況把握や説明等の時間が奪われ、記録や多くの書類作成を強要され、介護や医療からその人らしさや生活を支えることが奪われてきました。

【サブ特集】新たに社会福祉で働くあなたへ(そして、現場で迎えるみなさんへ)

社会福祉の現場で働くことになったみなさん、心より歓迎します。また、厳しい経営環境の下で迎え入れることを決断された事業者のみなさん、新しい仲間が来るまで頑張ろうと厳しい労働環境の中で奮闘されてきた先輩のみなさん、ご苦労さまです。社会福祉の場を選択された新入職員のみなさんに、ともにエールを送りたいと思います。