福祉のひろば 2012年1月号 【特集】2012年 社会福祉を考える

福祉のひろば 2012年1月号 【特集】2012年 社会福祉を考える

販売価格:440円 (税込)
状態 完成
最終更新日 2013年05月18日
ページ数 PDF:88ページ
内容紹介

【特集】 2012年 社会福祉を考える

新年号は、唐鎌直義さんに「日本社会の貧困構造と二四時間型社会」をテーマに語っていただきました。そこに、福祉労働の現況と課題(清水俊朗さん)、海外生活、特に北米の生活体験から日本の保育や医療の問題(吉田穂波さん)に加わっていただき、報告と意見交換を行いました。

特集の後半は、本誌全国編集委員に2012年の課題を語っていただきました。



2012年夏までに、故真田是氏(前総合社会福祉研究所理事長)の著作集を発刊する予定です。2005年7月に行われた氏の最後の講演は、「憲法と社会福祉」でした。憲法が示す社会福祉の理念やその実践を、憲法に拘束されているはずの国家が違憲状態の制度に変質させ、生活・生存権や尊厳ある人権を守りその権利を保障する社会福祉の実践と向き合う事業者や労働者、そして国民を疎外します。

東日本大震災で多くの国民は、なによりも命と生活再建を求め、人間らしい生き方を大切にする地域や社会を希求し、ボランティアとしても現地に駆けつけ、地域の尊厳と復旧活動を支えてきました。しかし、政府の基本姿勢は、米国のジャーナリスト、ナオミ・クラインが著した 「ザ・ショック・ドクトリン」(2007年、日本語訳は「惨事便乗型資本主義」)で示す復興政策であり、津波に破壊された地域経済を、今度は政策的破壊が襲い始めています。

「福祉のひろば」は、社会福祉の現場実践が、憲法からの乖離を強要する政策に、しのぎを削りながら向き合っている活動を紹介してきました。「私たち抜きに、私たちのことを決めないで!」の声と運動は、障害者運動の粘り強い取り組みや広がりから若者やさまざまな分野にまで広がり、共同が生まれ、育ち始めています。今年も、よりいっそうしのぎを削る社会福祉実践と運動を激励し、協働していきたいと願っています。