福祉のひろば 2011年6月号 【特集】貧困とは何か、社会福祉とは何か―今問われている“そもそも”とは

福祉のひろば 2011年6月号 【特集】貧困とは何か、社会福祉とは何か―今問われている“そもそも”とは

販売価格:440円 (税込)
状態 完成
最終更新日 2013年05月18日
ページ数 PDF:79ページ
内容紹介

【特集】貧困とは何か、社会福祉とは何か―今問われている“そもそも”とは―

近年「ネットカフェ難民」「ホームレス」の増加、「無縁社会」が進展する中で、「貧困」問題が注目されるようになりました。そして、「貧困研究」と言われるものも一定、盛んになっています。しかし、この「貧困」への注目が、実際に「貧困の解決」に繋がっているのでしょうか。ともすれば、「貧困」の対象を矮小化・限定化する傾向が強まっているように思われます。

今月号は、通巻500号を記念して、特集では、「社会福祉とは何か、貧困とは何か-今問われている“そもそも”とは」というテーマで、浜岡政好さん(佛教大学教授、総合社会福祉研究所副理事長)にお話をお伺いしました。浜岡さんは、まず、資本主義社会における「貧困」の根本的な原因は、相対的過剰人口を発生させる社会の構造にあること、それゆえ貧困問題は労働問題と切り離せないこと、また、「社会福祉」は貧困状態に陥る人々の生活を支え、社会の安定を図るために必然的に発生したものであり、「社会福祉」は自力で調達できる人とできない人を生み出すような「市場」の中で提供されるものであってはならないと語ります。そして、最後に、自己責任ばかりが強調されて、将来に不安を抱える若者がこの厳しい時代に展望をもって働き、学ぶにおいて、つながりの大切さを強調しています。

小特集 歯科医療から視る貧困と生活

一度も治療を受けず虫歯だらけで児童養護施設へやってくる子供たち。受診料を払えないため限界になるまで歯医者に行けない人々。児童養護施設の事例と歯科診療の2つの調査結果から、現代の貧困と生活について考えます。

トピックス

「カジノは国民を幸せにするか?」吉田哲也さん(依存症問題対策全国会議事務局長代行・弁護士)

「自立の強制ではなく、当事者本位の生活保護改革を」吉永純(花園大学教授)