状態 | 完成 |
---|---|
最終更新日 | 2013年05月18日 |
ページ数 | PDF:78ページ |
【特集】ほんまもんの福祉 実現するために!
福祉現場では、当事者や家族、利用者の思いや願いに向き合い、その人らしい生活や人生をと願って日々、福祉実践が行われています。しかし、職員にも事業にも環境の厳しさが増しています。その原因は国が福祉への財源を増やさないところにあるといっても過言ではありません。大きな転換の時期にもう一度、この財源問題のからくりと、予算を社会福祉に回すことの可能性を示し、福祉として何が求められているのか、ほんものの福祉とそれを実現する途を、第15回社会福祉研究交流集会では語り合いました。
*「社会保障予算は本当にとれないのか――世界の大きな変化と「構造改革」の破綻」は、石川康宏さん(神戸女学院大学教授)の記念講演をまとめたものです。社会保障充実、社会保障財源確保のために消費税率をアップすることが当たり前のように語られています。安易な消費税率アップではなく、低くなりすぎた法人税率や所得税の最高税率を引き上げ大企業・金持ち増税に改め、軍事費や大型公共事業の削減をすることで十分に社会保障・社会福祉財源は確保できることを、わかりやすく整理しています。
*「憲法と社会福祉――歴史の流れをふまえ、憲法とともにある社会福祉を」は、小倉襄二さん(同志社大学名誉教授)の特別講演をまとめたものです。生存権保障が形骸化させられようとしている今、なぜ生存権が保障されなければならないのか、なぜ憲法9条、25条は守られなければならないのか、そのことを歴史的経過をふまえ、明らかにしています。
*「『ほんまもんの福祉』の実現をめざして」は、集会実行委員会事務局長の加美嘉史さん(佛教大学准教授)の基調報告です。ほんまもんの福祉とは何か、わかりやすく集会テーマを解題しています。
その他、集会分科会報告や永岡正己実行委員長(日本福祉大学教授)のまとめもコンパクトに掲載しています。