状態 | 完成 |
---|---|
最終更新日 | 2013年05月18日 |
ページ数 | PDF:78ページ |
【特集】保育制度「改革」と保育のゆくえ
昨年末「次世代育成支援のための新たな制度体系の設計に向けて」第一次報告が提案されました。その内容は、児童福祉法二四条が定める、市町村の保育実施責任を曖昧にし、「公的契約」という名称を使い、利用者と保育所との直接契約責任に置き換えるものです。それは営々と積み上げてきた保育の公的責任や現物給付原則を根底から覆すものです。
福祉のひろば六月号の特集は、第一次報告が示す新保育制度が、社会福祉基礎構造改革路線の延長線上にあることを確認した上で、それを批判的に検討するものです。 特集座談会では、市場原理の導入で保育が形骸化させられようとしている中で、これまで蓄積してきた保育実践を手がかりに公的保育を守り発展させる可能性と展望を明らかにしています。
新保育制度の提案が、保育関係者のみならず、すべての社会福祉領域に対する攻撃であることを共通認識として、オール社会福祉でこの問題を受け止め解決の方策を探る必要があるでしょう。 特集に対するご意見やご感想を編集室までお寄せ下さい。
◆
【今月のトピックス】は、「こころとからだの学習裁判と七生の教育実践から学ぶ-和歌山県性教障がい児サークル教員との懇談-」、大学院生の学ぶ機会を保障する奨学金制度を教育ローン化する動きに反対する秋山道宏さんの「このままでは研究が続けられない!?-大学院生の研究・生活実態を告発し、奨学金返還滞納者のブラックリスト化に反対する!」、3月29日にあいち障害者センターが開催したゼミナールのポイントをまとめた上田孝さんの「矛盾をはね返す運動と実践が現状を変える!-あいち障害者福祉ゼミナール2008公開講座」の3本を掲載。 連載では「わらじ医者早川一光のよろず診療所日誌」や「よりあっておりあって―宅老所よりあい物語」(下村恵美子さん)、「育つ風景」(清水玲子さん)、「落合健二のニュース私考」、「相談室の窓から」(青木道忠さん)など盛り沢山です。