福祉のひろば 2009年4月号 【特集】国民の権利を守る社会保障裁判

福祉のひろば 2009年4月号 【特集】国民の権利を守る社会保障裁判

販売価格:440円 (税込)
状態 完成
最終更新日 2013年05月18日
ページ数 PDF:78ページ
内容紹介

【特集】国民の権利を守る社会保障裁判

「裁判」と聞いて、どのような印象を持たれるでしょうか。日本の場合、費用がかかり、また判決まで時間がかかるため、裁判に踏み切ることに躊躇される方が多いのではないでしょうか。とりわけ国や自治体を相手に提起する社会保障裁判での原告の苦労は計り知れません。今回は、生活保護、高齢者、障害者分野で広がる司法への取り組みを特集しました。

まず特集テーマでの座談会では、小久保哲郎さん(生活保護問題対策全国会議事務局長)が、06年に発足した全国会議による生活保護運用における違法な対応への闘い、とりわけ北九州市での餓死事件での刑事告発、生活保護老齢・母子加算削減裁判の支援と生活困窮者、派遣切りにあった人たちへの支援の取り組みについて報告されました。雨田信幸さん(きょうされん大阪支部長)は、歴史的取り組みとなった障害者団体の応益負担反対の取り組みが、制度を改善し、そして応益負担を廃止するために自立支援法そのものを問う訴訟に発展した経過と意義について語りました。日下部雅喜さん(介護保険料に怒る一揆の会事務局長)は年金から保険料を天引きすることに対する怒りが、介護保険料賦課徴収の審査請求運動、行政訴訟に発展、そして今回の後期高齢者医療制度廃止の取り組みの大きな原動力になった点について語っています。

座談会では、社会保障裁判での原告の思いや決意を大切に支援活動を行うこと、韓国の参与連帯の例も紹介し、裁判を安心して提起できる条件整備を行うことの重要性、裁判を行う場合マスコミや世論の力を大きくしていくことの重要性などが確認されました。

恒例の「新しく福祉で働く、福祉を学ぶみなさんへ」のメッセージを「福祉現場からほんまもんの福祉を」というタイトルで中村公三さん(社会福祉施設経営者同友会会長)にお願いしました。