みちのくのスペキュレーター -江戸時代の相場師 本間宗久の生涯-

みちのくのスペキュレーター -江戸時代の相場師 本間宗久の生涯-

販売価格:385円 (税込)
状態 完成
最終更新日 2013年06月16日
ページ数 PDF:97ページ
内容紹介

「酒田照る照る 堂島曇る 江戸の蔵前雨が降る」

この俗謡は当時江戸町民のあいだではやりさかんにうたわれたそうです。本間宗久が日本一の取扱高を誇る堂島米会所(取引所)において連戦連勝、「出羽の天狗」との異名をとり、畏敬されるようになり、その勢いをもって江戸に進出してまたもや相場で大儲けした宗久の活躍をしるすものです。

「酒田五法は風林火山」によると、以下のように記されています。

『 宗久は天才的相場師であった。年々の記録を集積して天然・気象を予見、作柄の豊凶を割り出すという自然の法則に従って売買する合理性に加えて、大胆不敵で進退自在な攻防はいつも仕手戦に花を咲かせ百戦連勝、常勝不敗の大記録を打ち立てるとともに巨万の富を築き上げた。(中略)

 関西市場を席捲して相場の神様とさわがれた宗久は、こんどは江戸をねらった。当時の江戸は将軍のお膝元だけに経済力と物資の動きは大阪をはるかにしのいでいた。米の取引所も神田、浅草、深川、永島町、通三丁と五つもあって殷賑を極めていた。ここに乗り込んだ宗久はスケールの大きい売買を展開、天才的相場師の面目を遺憾なく発揮して空前の巨利を得た。「出羽の天狗」はここでも米穀問屋を慄えあがらせたのである。』

 このように、みちのくの相場師、宗久は堂島、江戸ばかりでなく日本中に名をはせたことは間違いないようです。晩年は江戸根岸に豪邸を建て、相模の守に任じられ、「江戸本間」とか「根岸本間」と称され、幕府の財政顧問を与かっていました。

このような江戸の相場師の生涯を描く。













目次
1、 熊 五 郎
2、  羽 黒 山
3、  丁 稚 奉 公
4、  山 伏 情 報
5、  新 潟 屋
6、  三十六人衆
7、  町 組 寄 合
8、  事 業 再 編
9、  お 松
10、  覗 き 穴
11、褌(ふんどし)祝い
12、 紅 花
13、舟 運 (しゅううん)
14、惚 れ 薬 妙 法
15、お 美 也
16、  雪 灯 篭 祭 り
17、   祝 言 (しゅうげん)
18、 宗 久 誕 生
19、  堂 島 米 会 所
20、 帳 合 米 商 内
21、田 辺 屋 入 港
22、ヘ ッ ジ 売 り
23、千 石 船
24、西 廻 り 航 路
25、船 酔 い
26、 堂 島 蔵 屋 敷
27、 米 仕 分 け 人
28、火 縄 値 段
29、 寄 付 き 値 段
30、一 番 値 段
31、 走 り 坊
32、 日 仕 舞 い 商 い
33、相 場 三 位 伝
34、見 切 り 千 両
35、曽 根 崎 新 地
36、 出 羽 の 天 狗
37、連 戦 連 勝
38、米 仲 買 株
39、飛 脚 問 屋
40、堂 島 支 店
41、徳 は 得 な り
42、三 条 鍛 冶
43、 ロ ー ソ ク 足
44、遺 産 分 け
45、連 戦 連 敗
46、 根 岸 本 間
47、札 差 (ふださし)
48、花 魁 (おいらん)
49、お 光
50、隋 徳 寺
奥付
奥付