外交というと何かとても高尚でスノッブなものに思われているが、外交官というのは実はすれっからしの現実主義者。殆どヤクザ、それも敬語で罵り合うヤクザだと思えばいい。
今、会社で働いていても、外国の取引先や外国人の上司、同僚と渡り合わなければならない場面が増えている。日本人がよく言う、「ちゃんとして」、「毅然として」だけでは、カモになるだけ。ワルになろう。
この本では、ロシアやアメリカで勤務した元外交官が、すれっからしの国々が使う外交の手練手管を紹介する。人間の弱みに最大限つけこむ、「ワル」。ワルになろう。
| はじめに |
| 奥付 |
| 奥付 |
| 第1章 ワルの考え方 |
| マスコミはただの参考――自分で確かめ、自分の頭で考える |
| タテ、ヨコ、ナナメ、サカサマの視点で考える |
| 第二章:ワルの外交・実践篇 |
| 理念より利益、「国益」 |
| 「請願」、「陳情」はご法度 |
| 「毅然として胸を張り」ではなく「図々しく胸を張り」 |
| 「そんなことを言ったら相手が怒る」と思わず、はっきり言う |
| 「内にこもった議論」をやめる |
| ブラフ、フィネス、そしてフェイント |
| 「お邪魔虫外交」、北朝鮮の「錬金術外交」 |
| 大国をふりまわす旧ソ連諸国の食言外交 |
| 相手の力を逆用する「合気道外交」 |
| 外交交渉の方針を公開で議論すれば相手に筒抜け |
| 第三章:もうひとつの宇宙「パーセプション」(思い込み) |
| ――イメージ合戦の世界―― |
| イメージ外交の心得・ディフェンスの巻:素早く反論、そして自分の土俵で戦うこと |
| イメージ外交の心得・攻撃の巻:パーセプションの活用 |
| イメージ外交の心得・攻撃の巻:攪乱、プライドの活用 |
| イメージ外交の心得・攻撃の巻:大きなウソほど信じてもらえる |