この物語は「読まれない書物」に関しての考察である。
『レイア』は本の世界へと突入する。
これは、”ヴァンパイア・パロール”の裏側の物語。
鏡の向こう側のレイアのいた世界、そして鏡の此方側のフェンリルのいる世界。
レイアはフェンリルのいた世界へと向かう途中、オルセという女と出会う。
オルセは別の世界に死んだ弟を探しに行くのだと言う。
オルセの弟はブラッド。フェンリルのいる世界で無差別に殺人を行う能力を暴走させている少年だった。
オルセとブラッドが出会って、オルセは弟と一緒に二人だけの世界を創ろうとする。
読まれない世界、理解出来ない他者、それぞれの思惑の下、”物語”は進んでいく。
人間一人一人は「書物」なのかもしれない。
あるいは、世界そのものが「書物」なのかもしれない。
物語が存在するという事、他者が存在するという事。
物語が、書物が存在するという事とは何なのか。
答えが出ないまま、思索は迷宮のように続いていく…………。
※ヴァンパイア・パロールを読んでからの読書推奨。
ただし、別に読んでなくても、三章目くらいから読んで下さって構いません。
三章目くらいからなら、物語の進行に関係無い筈。
※序盤は他作品よりも、群を抜いて入りにくい話です。
※誰にも読まれなくても、構わない、っていう感覚で、当時、書き上げました。
セフィラの一 |
セフィラの一 ケテル 王冠 王冠の見立て。 1 |
セフィラの一 ケテル 王冠 王冠の見立て。 2 |
セフィラの一 ケテル 王冠 王冠の見立て。 3 |
セフィラの二 |
セフィラの二 コクマー 叡智 空間喪失者 |
セフィラの三 |
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セフィラの四 |
セフィラの四 ケセド 慈愛 琥珀の闇にて。 |
セフィラの五 |
セフィラの五 ゲブラー 力 明ける日に。 |
セフィラの六 |
セフィラの六 ティファレト 美 萌え出る日に。 1 |
セフィラの六 ティファレト 美 萌え出る日に。 2 |
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セフィラの八 |
セフィラの八 ホド 壮麗 真紅の剣とさかしまの十字架 |
セフィラの九 |
セフィラの九 イェソド 基盤 世界の環 |
セフィラの十 |
セフィラの十 マルクト 王国 始まりが終わりへ。あるいは無限。 |