19歳の夏。コンビ二でアルバイトをしていて、なんだかんだあって、傷ついたり変化したりっていういわゆる青春小説です。でも青春小説にしては爽やかさやキラキラした感じのない話です。
ただ社会で生きにくさを感じてて、その生きにくさの原因が世間とのズレだとわかってはいるけど、かといって周囲に迎合するのは違うんじゃないか、って人には共感してもらえる気がします。ちなみに第41回文藝賞の最終候補作です(『地上の船』より改題)。
拳銃のようなもの |
あの人は一体どういう人なの? |
シーフードドリアからエビをくすねつつ |
地上の船 |
言いたいことがあるんなら |
おばさんじゃない |
社会は四角く世界は丸く |
それがどうかしたんですか? |
私はカレーライスなの |
スピードスケートでトリプルアクセルを跳びたい |
うるさいわね |
『言い訳』かもしれない、でも『言い逃れ』じゃないんだ |
高橋さんはいない |
どこかでまた誤解でも招いてみるよ |
相手の心が見えない時は、そこに自分の心が映る |
傷口を隠すんじゃなくて、自分をより大きい自分で包むようにして |