17世紀のバロック時代にいわばあらゆる分野に貢献し、今なおその影響を世界に与えつつある画家ルーベンスを産んだ母マリアの、苦難と絶望と希望と栄光と愛に満ちた知られざる闘いを赤裸々に描いた歴史ノンフィクション。父ヤン・ルーベンスが嵌まった陥穽は現代でも日常的に起こり得るが、このルーベンスの母のように名誉と愛情を以って対処できるかは、我々現代人に課せられたくびきであると思われる。モンゴルのくびきはロシア人を退化させたと言い訳されているが、果たして我々はどんな言い訳をするのだろうか、改めて考える価値はあると思われる。
誕生 |
マルクグラーフェン通り |
オラニエ公ヴィルヘルム |
アントワープ脱出 |
ケルン亡命 |
ヤン・ルーベンスの収監 |
マリアの闘い |
オラニエ公との再会 |