朝、病院のベッドで目を覚ます高校生の花咲薫。彼の手に蝶の羽を生やした少女が握られていた。夢の中でつかまえたと言う。看護師・四季野牡丹は、薫が夢でつかまえた六匹の少女蝶々の幻想物語を静かに聞いていく。
一匹目 揚羽黄柚子
ポニーテール狩りが横行する学校内で、犯人を追い詰める薫。犯人は体に流れる代々受け継がれる血に苦しんでいた。薫はその苦しみを解くことができるのか。
二匹目 赤星稲穂
特殊能力任務機関SeLiCa(セリカ)の急務要請に出た学生の薫と稲穂。そこは稲穂が特殊訓練を行っていた施設だった。そこはすでに完全蝶獣化の種が飛散して、蝶獣化できる稲穂にしか入り込むことはできかった。
三匹目 志染紅子
夢を記録媒体に記録する夢録を行う少女紅子。彼女とつながって夢を見た時、なぜか彼女が薫の夢に入り込んできた。
四匹目 屋久島るみ
全島離島拒んだの一人残る少女るみ。薫はこの島・せりか島に呼ばれたようにやって来た。この島の伝説とるみが島に一人残る理由とは。
五匹目 褄黒白絵
思念をネット上で共有できるようになった時代。ネットアイドル的な存在ホワイト・カンパスが突如、ネット上から姿を消した。「絶対零下予言思考」を持つ彼女は月の裏側に隔離された。薫は心の奥に閉じこもった彼女を救うため月にやってきた。
六匹目 楯葉蒼
セリパラ空賊団の船長の薫は、荷物運びの依頼を受けた。その荷は、蝶の跳ねを生やした呪われた少女。彼女を捨てる仕事だった。
最後に四季野牡丹が語った幻想物語とは。