二十二話 線香の煙 ―死神と出会った男― 線香は日常生活の中に根を降している。 線香は平安末期(まっき),お香やお白粉い、 酒の燗(かん)、十二単(じゅうにひとえ)と共に大寒冷期に当る時代に生まれた。 水野秀明(46才)は病院の死体安置室で線香がゆらめく,煙の中で幽霊とも死神ともつかぬ人影を見た。
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