本書はマンションの管理会社を変更し、管理委託費を大幅に削減した事例の記録である。東急不動産が分譲したマンション・アルス東陽町(東京都江東区)では管理会社を独立系の会社に変更した結果、管理委託費を年間約120万円も削減でき、変更から1年後には一般会計の余剰金を修繕積立金会計に繰り入れるまでになった。
私はアルス301号室の区分所有者であった。物件引渡し後に不利益事実不告知が判明したため、売買契約を取り消し、裁判で売買代金を取り戻した(林田力『東急不動産だまし売り裁判 こうして勝った』ロゴス社、2009年)。売買代金を取り戻すまでは居住しており、管理組合理事長も務め、管理会社変更までの経緯にも関係していた。
アルスでは売主・東急不動産の指定により、分譲当初から東急不動産の子会社の東急コミュニティー(東京都世田谷区)に管理を委託していた。管理委託費等は東急コミュニティーの言い値で決められている状況であった。しかし東急コミュニティーの杜撰な管理が次々と明らかになり、管理会社変更の機運が高まった。
東急コミュニティー解約記 |
修繕積立金不足発覚 |
事務所使用を正当化 |
管理組合文書漏洩 |
管理委託契約違反 |
管理事務報告 |
管理人の営業利用 |
粗末な管理費督促 |
防火管理者 |
創立記念日 |
管理会社変更 |
引継ぎの杜撰 |
リプレースの効果 |
マンション仲介広告に注意 |
マンション仲介広告に注意 |
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