16年前の初小説です。あちこち賞に出して読んだ編集の方に「私個人はいいと思います」と言われてそれでも落ちまくった作品です。自閉症の一人息子と妻に目の前で自殺された刑事、笹森茂。家族の死後、一年休職後、現場に復帰して初めての仕事は、同じ自閉症児の娘を抱えた家族の、妻がその娘の目の前で絞殺されるという笹森にとってつらい事件だった。障害児の娘を持ちながら懸命に生きた妻、そして娘と妻を愛しながらも、妻を殺した容疑をかけられる夫、その真実を追いかける笹森。はたして真実は…。
プロローグ |
その夜のこと |
福島区マンションにて主婦絞殺事件発生 |
笹森茂 職場復帰一日目 |
笹森茂 シードでの思い出 |
被害者の母織江、そして娘藤田麻衣 |
笹森原田マンションにて藤田和義に会う |
夫藤田和義最初の事情聴取 |
回想 妻と子の死 |
葬儀の夜 |
月の夜 |
シードにて |
被害者藤田真紀の愛人 |
悲しすぎる凶器 |
藤田和義二度目の事情聴取 |
娘を殺した男を許せるか |
家族といても独り |
未だ見つからぬ凶器 |
殺人現場で藤田麻衣に会う |
難航する取り調べ、見つからぬ凶器 |
取調室にて 笹森対藤田 |
凶器は宝物を隠す場所に |
藤田、麻衣と逃亡する |
凶器見つかる |
藤田の両親と真紀の両親 |
藤田和義の回想 |
琵琶湖へ |
ゴメンネ、アリガトウ |
ことの終わり |
プロローグー藤田真紀 |