夢を見た。 輪郭が明瞭な夢で、その危機感、その感覚が、鼓動となって残っていた。 目を開けて、緊張で硬直した手を確認する。 僅かに頭を捩らせて、天井の綿埃を眺める。 ようやく自分の居場所を知り、 私は溜め息しか呟けない自分を見ていた。