竜馬が以蔵を捜して長州と接触していた頃、長州が掌握する京に将軍・家茂が入京する。しかし家茂はまだ二十歳に満たない若者であり、江戸を離れたのも初めてだった。そんな若者に日本の命運を託すのが現状なのか。攘夷を叫ぶ浪士達は命を懸けて天皇の前に跪き、壬生浪士は独自の動きを始める。イギリスとの生麦事件賠償問題を抱える徳川幕府は将軍以下諸大名と共に天皇の攘夷祈願行幸に従い、それは徳川家が天皇の下についた事を満天の下に示してしまう。・・・幕末の風雲を綴った坂本竜馬の外伝シリーズの第31章。現代社会が失った人の心、その復興と善き発現を求めて、坂本龍馬を中心に青年達が命を賭した明治革命の真実と背後で蠢く西洋の策略と真実に迫る物語。
| 坂本竜馬の言説(16) |
| 現代の日本人よ(16) |
| 二百二十九年振りの将軍上洛 |
| ― その1 ― 京に迫る将軍の行列 |
| ― その2 ― 浪士組の行方、朝廷の親兵問題 |
| ― その3 ― 兄・権平との再会 |
| ― その4 ― 名刀・奥守吉行の眩しさ |
| ― その5 ― 春嶽の孤立 |
| ― その6 ― 政令帰一 |
| ― その7 ― 政権返上論 |
| ― その8 ― 将軍の天皇謁見 |
| 長州の原動力とその機密 |
| ― その1 ― 以蔵はどこへ |
| ― その2 ― 竜馬の心根と小五郎の冷徹さ |
| ― その3 ― 吉田松陰の名によって |
| 勝海舟護衛 |
| ― その1 ― 海舟、京へ |
| ― その2 ― 以蔵現る |
| ― その3 ― 竜馬と以蔵の信頼関係 |
| ― その4 ― 以蔵の価値観 |
| ― その5 ― 善悪と真実との狭間 |
| ― その6 ― 政事総裁職・松平春嶽の辞職願い |
| 天皇による攘夷の親征 |
| ― その1 ― 壬生浪士組誕生 |
| ― その2 ― 行幸の決定 |
| ― その3 ― 賀茂行幸 |
| ― その4 ― 遅すぎた久光 |
| ― その5 ― 希望に向かって |
| 奥付 |
| 奥付 |