状態 | 完成 |
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最終更新日 | 2012年11月23日 |
ページ数 | PDF:9ページ |
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母は14年前に肺ガンで亡くなった。もうそんなに長く経つのに、私はまだ母を恨んでいる。人々には、「立派な方」「すてきなお母様」と賞賛されていた母。教師として、教え子たちに慕われてもいた。そんな母も、家族には立派でもすてきでもなかった。母は、外側はすごいおしゃれをした。すてきなドレスを持っていた。だが、下着はぼろぼろだった。雑巾にしたほうがいいような下着を着て、人に見えないところにおしゃれする気はないのだった。家族に対して、よく振舞おうとはしなかった。外面だけ良くしていた。そんな母に、苦しめられた私。
そして、ガンになって闘病した母のこと。母は、自分はガンは克服したと言っていた。もうガンは治ったと。だが、病はそんな母の希望を打ち砕いたのだった。そのことについても、書く。
母 |