十一夜物語


著: DEP

十一夜物語

著:DEP
状態 完成
最終更新日 2012年04月18日
ページ数 PDF:291ページ
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内容紹介

 遊牧民の若者アージュヴェダの花嫁は、異部族から招いた女。
皆既月食の夜まで十一夜の間、彼女が語る物語を夜毎聞くのが、居部族間婚礼の掟だった。
 禁忌のもと、顔も見られず、触れあうことも言葉を交わすこともできぬまま、 女が語る物語だけが、アージュヴェダの魂の奥底に眠る謎を呼び覚ます。

 魅力的な鬼神族の少女が、その生の最期に出会ったものとは
……「鬼神の少女」
 廃虚の国に降り立った燕に、謎の老人が語った、呪われた物語
……「剣と燕」
 恵まれぬ孤独な少女の妄想は、やがてどこに着地したのか
……「龍の来ない夜」
 狩の達人が捉えた「蝶」は、狩人を魅了し、やがて死に至らしめた
……「蝶の記憶」
 巫女の歴史を持つ神秘的な王国に、王女の禁断の恋は何をもたらしたのか……「巫女王伝説」
 成人の儀式前夜、若者の運命を変えたできごととは?
……「十九の夏」
 生死の境をさまよった男が、彼岸の入り口で出会った女
……「夢の女」
 異邦人が訪れた夏、舞い踊る狼の幻影は何を意味する?
……「狼の踊り」など、

 女が語るのは、十一の多彩な物語。
 やがて婚礼の進行とともに、アージュヴェダの過去が浮き彫りになってゆく……。
 二人の作者が別々に短編を執筆しながらも、トータルでひとつの世界を作り上げる試みに挑んだ短編集。