「18歳」世間で言うティーンエイジャー。青春だ。
んで、その頃の僕といえば浪人生。人生どん底。
周りの大学にいってる連中は車買ったり、コンパだ、バイトだ、サークルだ、女だ・・・青春やってますって感じ。
「何が青春だ」
もともと社交性のある方ではない僕は、予備校で友達なんかできるなんかねぇ!ましてや彼女なんて!
かといって一人で過ごす勇気もない。高校からのツレを頼りに、何人かの友達と、予備校の日々を乗り越えていた。そこにはもちろん女の子なんかいない。
そんな悶々としていた浪人時代に出会った一冊が原田 宗典 著「十九、二十」たまたま夏休み前に本屋に入ると、よくある推薦図書としてこの本が平積みされていた。
ちなみに読み方は「じゅうく、はたち」この筆者のエッセイで、「にじゅうって読むんじゃないんだからね!はたちだから!」って書いてあったのを良く覚えている。
この人の書くエッセイも抜群に面白いのだ。
それはさておき、もうなんというか「運命の出会い?」あと半年で19歳になる僕は、まるで赤い糸で導かれていたようにこの一冊を手に取った。
この本に出てくる僕は、貧乏だ。それも彼女にフラれたばっか。僕には未来がない。そんな僕と僕が重なった。帰りの電車に揺られながら読み始め、次の朝には読み終えていた。
自分の中ではどうにもならない青春。その中に僕はひとつの光をみた。青春ってこんなものだ。
明日から僕も、本の僕とように一歩一歩進んでいくだけだ。
そう思った一冊でした。