小泉八雲の「怪談」とくに「耳なし芳一」は、病気療養中の小学生であった私を心底震い上がらせ、名作と呼ばれる書物のもつ力を存分に味合わせてくれた。そしてその後40年以上の渡り、本を読む楽しみを教えてくれた。