状態 | 完成 |
---|---|
最終更新日 | 2012年02月13日 |
ページ数 | PDF:8ページ |
ダウンロード | PDF形式でダウンロード EPUB形式でダウンロード |
Kindleで読む | New ※要設定 設定方法はこちら |
視界のきかない絶望的な闇夜。
無力感が、狭っ苦しい夜の全てに思えた。
何もかもを否定するような、暴走を始めた巨大な建造物のうなり声に、化学繊維のフードがびりびりと揺れる。雨の喧しさに混じって、第一級管理区域を示す赤と黒のフェンスがガチガチと鳴く声が聞こえるのに気付き、自分の脚が臆病で震えているのではないのを知った。都市が振動している。