独身サラリーマン篠田圭介の趣味は本の装幀。ある日、若い女性版画家から版画集の装幀を依頼される。彼女は肌の白さが際立つ寂しげな人妻だった。彼女の作品に惚れ込んだ篠田は、私家版の制作を引き受けるが、彼女の人となりにも興味を持った。本と版画を仲立ちにした長編恋愛小説、上中下巻の上巻です。