東シナ海に浮かぶ人工島・海南灘。その歓楽街・香海路にある「黄の廠（おうのみせ）」はネクロフィリア―屍としか愛を交わせない客のためにある店だ。黄の廠で「仕入れ」の仕事をするジラフには、岸上という医師の顧客がいる。容姿もよく社会的地位のある岸上が客であることに違和感を覚えていたジラフだが、岸上が自分の弟を黄の廠で抱きたいと言って来たことから、複雑な争いの中に巻きこまれてゆく…