状態 | 完成 |
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最終更新日 | 2012年02月14日 |
ページ数 | PDF:2ページ |
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生まれつき不治の病の女の子が、入退院を繰り返しながらも五歳になりました。あらゆる治療を試みましたが、その甲斐もなく、とうとう、安らかに死を迎えさせるターミナルケアーの病院施設に入院することになりました。
「もう何でも好きなものを食べさせてあげてください」という医師の言葉に、お父さんは涙をこらえて、娘に「何が食べたい?」と聞きました。小さな声で、「おとうさん、ぶどうが食べたい」と女の子は言いました。しかし季節は冬、ぶどうは季節外れで何処にも売っていません。それでも思いつく限りの八百屋さん、果物屋さんをくまなく探し歩きましたが、やはり、冬にぶどうはありませんでした。
一粒のぶどう |