『天命』というと何か、宗教家か特別の人に限られるイメージを描くが決してそうではない。人にはそれぞれ『天命』があり、それに逆らって生きると何をやってもうまく行かない。
「夢」を持つということは確かに大切だが、それが単なる夢想では「幻」になって泡のように消えてしまう。「夢」を幻に終わらせず「理想」「信念」をもって「計画」をし、その実現へ向かって着々実行に移すことが不可欠である。
いわんや、「夢」も「希望」もなく、ひたすら短絡的に成果だけを追い求めても、その結果は不毛である。
「天命」を知れというと、どうしていいかわからないが、そこに至るには、まず「夢」を持つことである。
今すべきことは、『夢』を持つこと。そして「夢」を幻に終わらせないようにするには、『志』=「理想」をもつこと。「高い志」をもてば「信念」が生まれる。「理想」を実現するには、「作戦」を練り、実行すること。「挫折」しても諦めず、「できるまで努力と工夫」を重ねていく。弱気になって挫けそうな心を支えるのは「明るい未来への展望」と「理想」「信念」である。(参考書「勇気と希望の心理学」「『志』の原理―高い「志」の不思議!?」―5段階プログラムと5つの罠)」いずれも国司義彦著、牧歌舎刊) 最近特に、「結果」だけを求め、他人の成功を羨む人が多くなっている。だからそういう人は、近道をしているつもりでかえって遠回りしていることになる。 本書で推奨する研鑽は、決して「本を読んで記憶する研鑽」でなく、時局を見極め、自身の「使命」を認識すること、感覚を研ぎ澄まし、人や社会に「関心を持つ」研鑽である。
今、大変革の時代だからこそ、かつて、幕末に「開国だ、攘夷だ」「尊王か、佐幕か」と揺れる世の荒波を乗り越え、大政奉還、明治維新を経験して、近代日本の基礎を築いた巨人渋澤栄一の『生き方』「処世訓」からも、多くを学び、右往左往せず、真の自己変革、研鑽を具体的に解き明かしていくのが、本書の目的である。
まえがき |
目次 |
第1章「夢~天命」の探し方 |
◎過密エスカレーター地獄? |
*最小努力の法則 |
○ 自分をリセットしてみよう |
複合の職人芸を身につけ、その道の第一人者に |
感性を鈍らせる12か条[「責任転嫁」の兆候チェック表] |
第3章 あなたは『どの道を行くか』―人材の3タイプ |
後悔は不毛 |
第4章 「挫折」は天が発信した『軌道修正』の勧告だった! |
* 私の「挫折」ー天職にめぐり合うまでの「迷走」の数々 |
*迷走の原因 |
第5章 「挫折から立ち直り『天命』を探し当てるためのヒントー賢者の「金言」 |
桃李不言下自成蹊(史記)(桃李言わずとも下自ずから蹊を成す) |
①何不自由ない人生は何の面白みも感動もない。 |
・あきらめなければ、必ず、道は開ける。 |
巧言令色鮮仁 巧言令色少なし仁(論語) |
○「ゆとり」を作る6つのコツ |
小人の過ちは必ず文(かざ)る。 |
『山のあなたの空遠く幸すむと人の言う』(カール・ブッセ) |
自然と共存することの大切さ |
地上から戦争をなくす(杜甫) |
杜甫の詩から |
「善」と「悪」との識別 勉強の意味 |
・「世界に変化を望むのであれば、自らがその変化となれ」(マハトマ・ガンジー) |
第6章 『天命』の支えとなった究極の「出会い」 |
第7章 私が授かった、生きてゆくための力―連想力、柔軟性、問題解決力 |
エピローグ 「天命」に導かれ「理想」を実現する |
奥付 |
奥付 |