状態 | 完成 |
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最終更新日 | 2012年02月14日 |
ページ数 | PDF:22ページ |
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有明海で貝堀の仲買を生業とする家に生まれた敏雄。だが、時代とともに貝は減り、相場を睨みながらの遠距離の卸の仕事が主流となりつつあった。そんな中、ゆきづりの女、律子を家へ連れ込む。律子は誰の子かも定かでない子を孕んでいた。台風の襲来とともに、律子の出産も近づいてき、どこか落ち着かぬ中、苛立つ敏雄の頭にあるのは、母の美佐江が事あるごとに話して聞かせる、かつて台風の過ぎ去ったあとの有明海の情景だった。そこには人の背を超すほどに貝が山のように盛り上がり、雲仙岳と重なるように聳えていたというのだ。敏雄はその幻影を追い払うかのように、何かに取りつかれたように猛スピードで海へと車を走らせるのだが……。
奥付 |
第一章 |